実際に効果があるプロンプトの構成
語句の選択と同じくらい、順序が大切です
リアルなAI人物を安定して生成できるプロンプトは、通常、一定の順序に従います。最初に被写体の説明、次に写真のスタイルやカメラの参照、続いてレンズの指定、照明の設定、環境の詳細、そして最後に技術的な品質の用語です。モデルは前のほうのトークンをより重く扱うため、被写体を先頭に置き、技術的な詳細を後ろに回すほうが合理的です。誰で、どう見えるのかという最も重要な内容が、カメラ用語の壁に埋もれることを防げます。
構造のない弱いプロンプトは、形容詞を並べるだけです。「美しい女性、フォトリアル、8k、詳細」のような書き方です。構造のあるプロンプトは、写真家の撮影指示のように読めます。被写体は誰か、どのカメラとレンズで撮ったように見せるか、光はどこから来るか、環境はどうか、そして最後に品質のマーカーです。
カメラとレンズの表現
「リアル」と書くのではなく、実際の光学を再現させる
「shot on a Canon EOS R5, 85mm f/1.8 lens, ISO 200」のように、実在するカメラとレンズの詳細を加えると、モデルは汎用的なレンダリングではなく、実際の写真の光学特性を再現しようとします。カメラとレンズの組み合わせごとに固有の特徴があります。被写界深度、ボケの形、わずかな樽型歪みなどです。実際の写真にはこれらがありますが、平板なAIの描画にはたいてい見られません。
85mmのような中望遠のポートレートレンズを大きな開放絞りで使うと、柔らかくぼけた背景と浅い被写界深度が得られます。これは「イラスト」ではなく「プロが撮った写真」と即座に読み取られる見た目です。「professional」という一語だけよりも、具体的なレンズを指定するほうが効果的です。モデルは抽象的な形容詞を解釈するのではなく、模倣できる具体的な光学的振る舞いを得られるからです。
肌の質感を正しく出す
1つの形容詞ではなく、3つの要素
リアルな肌には、「realistic skin」という1つの単語ではなく、連携する3つの別々のプロンプト要素が必要です。1つ目は質感の描写で、「natural skin texture with visible pores and fine lines」のように書きます。2つ目は、本物の肌が光の下で持つ、透けるような微妙な輝きであるサブサーフェス・スキャタリングを具体的に呼び起こす照明の表現です。「good lighting」という平板な指示では、これは伝わりません。3つ目は、失敗パターンを明示的に除外するネガティブプロンプトです。プラスチックのような肌、ろう細工のような質感、美肌補正による滑らかさなどです。
「photorealistic skin」だけよりも、「natural skin texture」「visible pores」「subtle freckles」といった表現のほうが効果的です。これらは、モデルが描くべき具体的な微細ディテールを与えます。曖昧な品質目標だけを与えると、モデルはすべてを滑らかにすることでそれを満たしてしまいます。それはリアリティとは正反対です。
ネガティブプロンプトで除外すべきもの
リアリティは、求めるものと同じくらい、排除するものにもよります
- プラスチックのような、ろう細工のような、美肌補正された肌。 最も多い失敗パターンです。前向きな肌の質感の表現だけに頼るより、明示的に除外するほうが確実です。
- 完璧な左右対称。 本物の顔はわずかに非対称です。その点に触れないプロンプトは、不自然に均整のとれた、作り物に見える顔に寄りがちです。
- 過剰に滑らかな、または過剰にシャープな出力。 どちらの極端も人工的に見えます。目指すのは、美肌フィルターの仕上がりではなく、実際のカメラセンサーが生み出す中間の状態です。
- 一般的なAIの生成アーティファクト。 過剰なノイズ除去、不自然に均一な照明、平坦な背景は、いずれも結果をCGらしさの方向へ押し戻します。
顔を作り物に見せてしまう、よくある間違い
完璧すぎることが、最大の見抜かれるポイントです
完璧な肌、完璧な髪、完璧に左右対称な顔立ちが作り物に見えるのは、現実が不完全であり、観る人の目がその欠落に、理由を意識しなくても気づくようにできているからです。解決策は、さらに完璧さを足すことではなく、小さく意図的な不完全さを指定することです。均一に滑らかな髪ではなく、目に見える数本の髪の束と、数本の浮いた毛を入れる。完璧な肌ではなく、目の下にごく自然な質感を入れる。完璧に中央に配置された表情ではなく、わずかに非対称な表情にする、といったことです。
もう1つのよくある間違いは、上で述べた構造や質感の表現なしに、「hyperrealistic, 8k, ultra detailed, masterpiece」のような一般的な品質語を重ねることです。これらの言葉だけでは、モデルに描画すべき具体的な内容はほとんど伝わりません。具体的なカメラ、具体的な照明の設定、具体的な質感の詳細のほうが、実際の仕事の大部分を担います。
一度だけ指定するか、毎回指定するか
リアルな1枚の画像と、リアルなキャラクターは別の問題です
ここまでの内容は、1枚の画像のリアリティを解決するものです。同じ人物の何十枚もの画像にわたって、同じ顔が1枚ずつ一貫して保たれるリアリティは、より難しい問題です。手書きのプロンプトだけでは解決できません。2日目に少し違うプロンプトを使うと、言い回しがほぼ同じに見えても、顔がずれていくことがよくあります。
RYLAでは、AI インフルエンサーを作成することで、リアリティの作り込み(肌の質感、照明の振る舞い、アイデンティティ)を一度固定できます。その結果、今後のすべての生成がそれを自動的に引き継ぎます。プロンプトのたびにフォトリアリズムを一から得直す必要はありません。プロンプト以外の幅広いリアリティ技法については、AIで生成した人物をよりリアルに見せる方法を、同じ問題のアイデンティティ(顔の一貫性)側については、AI インフルエンサーを一貫させる方法を参照してください。

